外貨預金

ミドルリスク・ミドルリターンの資産運用法のひとつとして、外貨預金について紹介します。ドルやユーロなど外国の通貨建ての預金のことをいいます。

外貨預金の魅力とは

高金利である

外貨預金の魅力は、まず日本の金融機関に預けるよりもかなり高金利だということでしょう。

金融機関や預金額にもよりますが、2017年5月現在、1年間定期で預け入れると、米ドルが0.5%~、豪ドルなら0.6%~。国によっては1%以上のところもあります。

日本の大手都市銀行の定期預金は0.01%程度ですから、目を引くのも当然です。高い金利で資産を増やしていき、最後に円に戻すのが基本的な仕組みです。

為替差益がある

外貨預金のもうひとつの魅力は、為替差益で儲けることができることです。円高のときに外貨に換えて預けておき、円安になったら円に戻せばそこに利益が生まれるのです。今はドルが円に対して弱含みでも、将来は円が安くなる可能性があると考えれば外貨預金は高金利にプラスしたメリットになります。

なお、逆に円高になってしまうと円に戻したときに元本割れするリスクもあります。

外貨預金の選び方

外貨預金には外貨定期預金と外貨普通預金があります。外貨普通預金はいつでも外貨にしたり円に戻したりすることができますが金利は低くなっています。高金利をアピールしている商品のほとんどは外貨定期預金と考えてよいでしょう。

為替は短期間での動きはそれほど変動しない性質がありますので、外貨預金を始める場合は長期的に考え「金利」と「為替」をしっかりおさえておくことが大切です。

資産運用で外貨預金を始める方法

これから外貨預金を始めたいと考えている人に向けて、外貨預金を始める方法を詳しくご紹介していきます。

外貨預金はどこで始めることができる?

外貨預金は、ほとんどの銀行で始めることができます。

都市銀行はもちろん、地方銀行やネットバンクでも多くの銀行が取り扱っていますので、近くに窓口金融機関がないという人でも手軽に始めることができます。

ただし、ゆうちょ銀行は外貨預金を取り扱っていないため、ゆうちょ銀行しか講座を持っていない人は、新たに銀行を選んで口座を作る必要があります。

外貨預金の口座を開設したら、その後は銀行の窓口やATM、ネットなどで取引できます。

窓口やATMで取引を行う場合は、日本円でも外貨でも、どちらでも預け入れができる銀行が多いですが、銀行によってサービス内容が異なりますので、口座開設時に確認しておく必要あります。

また、インターネットや電話で取引を行う場合は、普通預金口座にある日本円を外貨に領下した上で、外貨預金口座に預ける流れとなります。

外貨預金については、未成年は口座を開けない銀行が多いです。

その理由としては、外貨預金には為替リスクや元本割れなどのリスクが生じる可能性があるため、自己責任で取引しなければならないからです。

いくらから始められる?

普通預金で始める場合は、1ドルや1ユーロなど、取引を行う外貨の1通貨単位から取引できます。

定期預金で始める場合は、銀行によって違いがありますが、10万円前後から取引できるところが多いようです。

銀行によっては、定期預金でも10通貨単位から取引可能なところもあるようですので、少ない金額から始めたいという人は、調べてみるとよいと思います。

小額から始めることができるのも、外貨預金のメリットだといえますね。

外貨預金を始めるための口座の選び方

外貨預金口座の選び方には、いくつか確認するべきポイントがあります。

主な3つのポイントは、「金利」と「為替手数料」、「開始金額」です。

開始金額においては、普通預金であればほとんどの銀行が1通貨単位から預け入れできますので、どうしても定期預金がよいという場合を除いてはそこまで気にする必要はありません。

しかし、金利と為替手数料については今後の預金に大きく左右しますので、さまざまな銀行を比較して検討する必要があります。

もうひとつ、「為替」についても外貨預金を行う上で常に気にしなければならないポイントですが、為替は銀行によって変わるわけではないので、銀行選びへの影響はありません。

金利と為替手数料両方において、窓口金融機関とネット銀行を比較すると、やはりネット銀行に軍配が上がります。

どうしてもパソコンが苦手だという人でない限りは、ネット銀行のほうが高金利での取引ができると思います。

各銀行が展開しているキャンペーンでは、かなりお得なものもありますが、キャンペーンは基本的に期間限定で、その条件がずっと続くわけではありません。

長く外貨預金を続けたいのであれば、キャンペーンに左右されるのではなく、その銀行の標準的なサービスを比較することをおすすめします。

外貨預金を始めるのにベストなタイミングは?

外貨預金でより利益を得るためには、円高のときに外貨に交換し、円安のときに円に戻す、というのが基本となります。

ただ、いつ円高になり、さらにいつ円安になるのかというのは誰にもわからないので、ここが1番の悩みどころです。

円の流れについては、今までの動向を勉強しながら現在の為替と比較し、円高だと思ったときに購入するとよいと思います。

資産運用で外貨預金をするときにおすすめの通貨を紹介

通貨選びはとても重要

外貨預金を行う上で、金利や為替手数料はもちろん重要なのですが、それと同じくらい「通貨選び」は重要です。

外貨預金は円高で買えた通貨を円安時に戻す「為替差益」で利益を得るもの。

金利が高くても、暴落してしまうリスクがある通貨では利益を得るどころか損をしてしまいます。

安定して通貨分散を行える通貨を選び、また長期的に円安が見込める通貨を選ぶことが、より高い利益を上げることにつながります。

ちなみに、外貨預金で取り扱っている通貨は、銀行によって一部違いがありますので、自分が交換したい通貨が決まっている場合は、その通貨を取り扱っているかを調べた上で外貨預金口座を開設するというのもひとつの方法です。

資源国の通貨にはどんなものがある?

暴落のリスクが少なく、安定した通貨分散を行える国としては、「資源国」が挙げられます。

資源国とは、原油など天然資源を豊富に持っている国で、代表的なものとしては中東のオイルマネーなどがわかりやすいと思います。

こうした資源国は、世界的な経済危機が発生した場合でも影響が小さく、暴落の可能性が低いため、円高になりにくいです。

資源国と新興国は似たようなイメージがありますが、実際には違いがありますので、資源国を調べて通貨分散を検討してみてみましょう。

新興国通貨のメリットとデメリット

「新興国」とは、日本やアメリカなどといった先進国と比較して、現在はまだ経済水準が高くはないが、将来的に高い成長性が期待できる国々を指します。

「エマージングカントリー」とも呼ばれていて、代表的な新興国としては、中南米や東南アジア、中東などがそれに当たります。

外貨預金では「南アフリカランド債」や「中国人民元」、「メキシコペソ」などを購入することが可能で、これらの通貨はドルの変動の影響を受けないという点がメリットです。

ドルが円高になったり、円安になっても影響を受けることがないので、ドルの動きが悪いときに外貨預金を始めるのであれば、選択肢のひとつとしておすすめできます。

ただし、新興国にはデメリットもあるので注意が必要です。

先進国のように安定した国の運営が行われていないため、政治状況が突然不安定になったり、独自の値動きが発生する可能性が高いため、長期的に持つには不安があります。

短期的に取引するというのであれば、為替によって交換するのもよいかもしれません。

資源国も新興国も、すべての国の通貨に交換できるわけではないので、国の情勢を把握した上で外貨を購入できるか確認し、購入を検討するという流れになります。

やはり「米ドル」は強い

外資投資において、やはり外せないのは「米ドル」でしょう。

アメリカは現在借金が多い上に失業率も高く、国として不安定な要素をたくさん抱えていますが、ドルは世界の基軸通貨であること、また強い交渉力を持っていることから、ほかの国にはない安定感があります。

また、外貨預金は通貨配分が重要で、ベースとなる通貨は交換しておくべきです。

外貨預金だけではなく、外貨投資を行う上でベースとなるのは、米ドルとユーロの2つ。

この2つの通貨に交換した上で、ほかの通貨の価値を調べ、分散させていくのが賢い外貨預金のやり方だといえます。

外貨預金は、短期で利益を得るものではなく、長期的に考えるべきだと考える投資家はとても多いです。

米ドルとユーロの両方に交換する上では、安定性の高さを考えてドルの比率を多くするとよいと思います。

ちなみに、豪ドルとニュージーランドドルについては、基本的に米ドルと為替の動きがリンクしているので、それを元に交換を検討しましょう

参考:『よくあるご質問』ジャパネット銀行

意外とかかる為替手数料

外貨預金をする際、注意したいのが為替手数料です。

例えば米ドルで外貨預金をする場合、円からドルに換える時点で1ドルあたり1円の手数料がかかります。さらに、定期預金が満期になってドルから円に戻す場合にも同様に手数料が発生するので往復で2円かかる計算になります。

利息がついてもマイナスになる落とし穴

例えば為替レートが1ドル100円として、100万円を米ドル(10000ドル)で1年定期で預金したとします。利率が1%と仮定して1年後に円に戻したことにしましょう。

もし為替レートに変動がなかったとしたら単純に1年後には100万円が101万円になっているはずですが、ここに発生する1ドル当たり2円の為替手数料分は2円×10000(ドル)=2万円ですから99万円となってしまいます。実際には確定利息にも20%の源泉分離課税がかかるのでさらにマイナスです。

為替レートが思い切り円安になっていたなら為替差益が発生しますが、通常1年間ではそれほど変動しませんし、ちょっとでも円高になっていればマイナス分が増えるばかりになってしまいます。

このように為替の動きに注意していても、手数料分を忘れていると増えているはずが減ってしまったということもあるのです。こうした意外な落とし穴があることを頭に入れておくことが重要です。

以上のように外貨預金は分散投資をする際の長期運用の1項目として考えるのはよいですが、全財産を外貨に換えてしまうのはかなりのリスクがあることを知っておくべきでしょう。

元本保証しながらしっかり増やしたい人向けの資産運用法とは>